サブ4の理想体重は体脂肪率ゾーンを参考にしよう!

悩んでいます

・サブ4を達成するためには体重は軽い方がいい?
・実際に達成した時の体重を知りたい
・サブ4達成の理想体重はあるの?
・上手く体重を落としながら走る方法を教えて欲しい

こんなお悩みに、ランニングアドバイザーがお答えします。

この記事を書いた人

サブ4した方の体重がどのくらいなのか、みなさん気になりますよね?

私もサブ4を達成する前は、まわりのサブ4ランナーの体系が気になって仕方がありませんでした。

この記事では、サブ4と体重の相関について解説すると同時に、理想の体重についてもあわせて解説します。

さらに効率よくトレーニングしながら体重を落とす方法も紹介します。

目次

サブ4と体重の相関性

まずはサブ4と体重に相関があるかについてお話します。

実際に初めてサブ4を達成された方の身長と体重を一覧にしてみました。

身長体重BMI
170cm71kg24.5
182cm83kg25.1
175cm65kg21.2
153cm45kg19.2
サブ4達成者のBMI

かなりバラバラですね。

特に2人目の方は182cmで83kgと、BMIで見ると肥満型と呼ばれる「BMI25」の基準を超えてしまっています。

ここで結論です。

サブ4と「体重」「BMI」については相関性はありません。

相関性があるのは、

体脂肪率

なんです。

体脂肪計で有名なタニタがランナーの体脂肪率を調査した結果によると、

・サブ3の体脂肪率平均値
男性10.6%
女性13.5%

・サブ4の体脂肪率平均値
男性14.4%
女性19.4%

・サブ5の体脂肪率平均値
男性17.2%
女性21.8%

このような結果が出ています。

レベルが上がるにしたがって、ランナーの体脂肪率がどんどん少なくなってくることが分かります。

前述した182cmで83kgのランナーは、実はスポーツジムのトレーナーさんで、BMIが高い割に体脂肪率は高くありません。

筋肉量が並外れているので数字上は肥満に見えてしまっているだけということになります。

体脂肪計で有名なELECOMの判定によれば、体脂肪率は24.9%までは標準の範囲ということになっています。

判定男性女性
低(1)~8.9~18.9
低(2)9.0~11.919.0~21.9
低(3)12.0~14.922.0~24.9
標準(1)15.0~17.925.0~27.9
標準(2)18.0~21.928.0~31.9
標準(3)22.0~24.932.0~34.9
高(1)25.0~27.935.0~37.9
高(2)28.0~30.938.0~40.9
高(3)31.0~41.0~
体脂肪率の判定基準表:ELECOM

しかしサブ4をするのであれば、やはり体脂肪が低いに越したことはありません。

この表でいう低(3)の中に入るような体脂肪率に近づけることが、サブ4も近づけることになるのではないかとわたしは考えます。

実際にサブ4を達成した前後の体重(体脂肪)の推移

実際にサブ4を達成した時の体重を示した方がより話が具体的になると思いますので、私の実績から振り返ってみたいと思います。

初のサブ4を達成した篠山マラソンの体重

身長:174cm
体重:58.5kg
BMI:19.3
体脂肪率:16.0%

この数字は、2012年3月の篠山マラソンでわたしが初めてサブ4を達成した時のデータです。

もともとがやせ型でしたのでBMIは標準を下回っていますが、体脂肪率は前述したサブ4の平均体脂肪率14.4%を上回っています。

この時は、体重や体脂肪率のことはあまり気にすることはありませんでした。

しっかりとした練習が積めていたので、自信を持ってレースに臨んだことだけを覚えています。

サブ3.5までもう少しだった千歳国際マラソン

3月に無事サブ4を達成して、さらに記録を伸ばそうと臨んだ3か月後の千歳国際マラソンでは、あともう一歩のところでサブ3.5というところまで走ることができました。

この時のカラダのデータは、

身長:174cm
体重:57.5kg
BMI:18.9
体脂肪率:13.0%

このようになっていました。(ちょっとうる覚えです…)

この3か月間は、さらに高いレベルで走ることができるように、所属していたランニングサークル内でも1段階速いグループのペース走についていったり、30キロ走を4本行ったりしました。

3月のデータに比べて体重が1kgしか減っていないのに体脂肪が3%も落ちているのは、走り込みをしたことにより脂肪が燃えたことと、質の高いトレーニングをすることによる筋肉量の増加が要因だったと考えられます。

千歳国際マラソンのレースは、ご覧のとおり、アップダウンがかなりあるコースなので、体重が軽い方が有利だということは分かっていたので、なるべく体重が落ちるようにとあえて距離を踏んだ記憶があります。

結果的にそれは当たっていて、登り坂もいつもより楽な感覚で登ることができたのを覚えています。

サブ4に理想体重は存在するのか?

では、サブ4を達成するための理想体重は存在するのでしょうか?

結論から先に言うと、「理想の体重ゾーン」が存在します。

なぜなら、あまりにも体重が重くなると、

  • けがをしやすくなる
  • スピードが出しにくくなる

というネガティブ要因があるからです。

非常に失礼な例かもしれませんが、相撲力士が1キロ5分半で走っているところを想像してみて下さい。

上半身だけでも100kg近くある力士が走ることで、膝に掛かる負担がとても高くなることは、想像がつきますよね。

さらにいうと、100kg以上の体で1キロ5分半のスピードで42キロ走り続けるには、とんでもないエネルギーが必要になりますよね。

少し極端な例かもしれませんが、ある程度のゾーンまでは体重を落とす必要があるとわたしは考えます。

体重が重いランナーはなぜ膝をケガするのか

なぜ体重が重いほどケガをしやすいのでしょうか?

それは、着地衝撃の大きさによるものです。

ランニングの着地時の衝撃は、体重の3~4倍と言われています。

その衝撃を受け止めるのが膝なんです。

着地時の衝撃が体重の4倍だと仮定すると、

  • 体重60kgのランナーの着地衝撃は240キロ
  • 体重80kgのランナーの着地衝撃は320キロ

というように、体重が20kg違うと、ランニングの着地衝撃は80kgも異なる結果となるのです。

この衝撃がフルマラソンの歩数分掛かるわけですから、それはケガをしやすくなりますよね…

体重が重くなるほどスピードは出しにくくなる

高校生で教わった物理の公式で、

運動方程式

いうものを覚えているでしょうか?

この運動方程式によると、質量が多ければ多いほど、その物体を動かすためにはより強い力が必要ということが証明されています。

上記の例で言えば、体重60kgの人と80kgの人では、同じ1キロ5分半のスピードで走った時に、使っているエネルギーが全く異なるということです。

体重が軽い方がマラソンが速くなるという理屈は、この運動方程式が根拠となっているのです。

どの体重ゾーンが理想体重なのか

サブ4を目指すなら、前述のELECOM基準の体脂肪率ゾーンの「低(3)ゾーン)」を目指しましょう。

男性は体脂肪率12.0%~14.9%
女性は体脂肪率22.0%~24.9%

なぜなら、私が千歳国際マラソンを走った時のゾーンが「体脂肪率12.0~14.9」だったからです。

千歳を走った時、明らかに篠山でサブ4をした時とカラダの軽さが違いました。

千歳は前半ほぼ登りのコースなのですが、登りに感じないくらい軽快に走ることができました。

当日のプラン的としては3時間45分を切れればいいと思ってスタートしましたが、前半の登りで思いがけないペースで走ることができ、結果的にサブ3.5まであと一歩の3時間34分で完走することができました。

「体脂肪率12.0~14.9%」の間であれば、特段減量をすることなくランニングの量を増やすだけで無理なく実行できますし、何よりレース当日は体調がすごくよかったのを覚えています。

「体脂肪率12.0~14.9%」(女性は22.0~24.9%)のゾーンに当てはまる体重は、

  • 決して痩せすぎではない
  • 風邪をひきやすいなどの弊害もない
  • 無理して減量することもない

このような理由から、市民ランナーとしては「理想的」な体脂肪率だとわたしは考えます。

サブ4を目指すなら食事制限をして体重をコントロールしない方がいい

これだけはサブ4を目指すランナーの方に言っておきたいです。

食事制限をしてしまうと、

  • ランニングに必要な栄養をとれなくなる
  • その結果ケガや体調不良を招く
  • 人生の楽しみが失われる

このようなことになる可能性が高いです。

詳しく解説していきます。

ランニングに必要な栄養をとれなくなる

ランニングで特に一般の人より必要な栄養素は、「タンパク質(アミノ酸)」です。

特にカラダから合成することができない「必須アミノ酸」は、筋肉の分解を抑制し、筋肉の合成を促進してくれる大切な栄養素です。

食事制限をしてしまうと、こういったランニングに必要な栄養素が摂取不足になる可能性があるのです。

ケガをしやすくなる

ランニングに必要な栄養素が取れないとどうなるでしょうか?

先程申し上げた通り、必須アミノ酸は筋肉の分解を防いでくれる栄養素です。

もしそれが足りなくなったら、私たちのカラダはどうなってしまうでしょうか?

筋肉の分解が進み、次第に脚が着地の衝撃に耐えられなくなり、最終的にケガをしてしまいます。

食事をとることは、人生を楽しむことでもある

食事制限ってすごいつらいですよね。

わたしも入院をした時に食事制限になったことがありましたが、それは大変つらいものでした。

好きな物が食べられないって、なんか悲しいですよね。

食事をとることは、人生の大きな楽しみです。

美味しいものを食べた時、誰しもが幸せを感じますよね。

その幸せを排除してランニングをすることは、本末転倒な気がします。

オリンピックに懸けるランナーのように、一時的な制限であればいいですが、ランニングは生涯スポーツです。

生活を犠牲にすることなく、楽しみたいものです。

ランニングで体重をコントロールしながらサブ4を達成する方法

では、食事制限をせず体脂肪を「12~14.9%」(女性は22.0~24.9%)に持って行くにはどうすればいいでしょうか?

結論をいうと、

ランニングの質と量を少しだけ高めて体脂肪率を下げる

これで達成することができます。

ロングジョグを練習に取り入れよう

サブ4達成に必須な練習は、

  • 5分半のペース走
  • 定期的なロングジョグ
  • 数回の30キロ走

この3つだと考えます。

この内、ロングジョグは負荷が30キロ走程高くなく、ペース走よりも長い時間を走るので、より脂肪が燃えやすいトレーニングです。

具体的には、週に1回以上かつ1度に90分以上走ると効果が高まります。

この際、ペースは気にする必要はありません。

自分の体調に合わせた気持ちいいペースで構いません。

距離より時間を決めて走ると、早く終えようとペースを上げることがないので、より効果的です。

定期的にロングジョグを取り入れることで、体脂肪が燃えるのはもちろんのこと、サブ4に向けた地脚を作る意味でもとても有効となります。

ぜひロングジョグに積極的に取り組んでみてください。

インターバル走もあわせて行おう

ロングジョグを多めに取り入れることで、どうしてもゆっくりとしたペースに合わせたフォームになりがちです。

そこで、ぜひインターバル走にもチャレンジをしてください。

インターバル走といっても、サブ3を目指すランナーのような追い込み方をする必要はありません。

1キロ5分程のスピードで、400m~1㎞の距離を大きいフォームを意識しながら走ってみてください。

400mなら10セットほど、1㎞なら5セットほど行ないましょう。

インターバル走を取り入れることで、カラダの神経回路に速く走ることを覚えさせましょう。

練習メニュー例

最後に上記のトレーニングを取り入れたメニューの例を紹介します。

今回はインターバルとペース走を隔週で行うメニューの例を紹介します。

 

インターバルを行なう週

曜日練習メニュー
休養
30分ジョグ
インターバル5分/km×5セット
(レスト:2分)
休養
ジョグ60分
休養
ロングジョグ90分

ポイント

・火曜日と金曜日のジョグは体調に合わせて時間を短くしてもOK
・インターバル走は力まないペースで行なう
・ロングジョグは無理のないペースで楽しんで走る

 

ペース走を行なう週

曜日練習メニュー
休養
30分ジョグ
ペース走5分40秒/km
10~12キロ
休養
ジョグ40分
休養
ロングジョグ90分

ポイント

・火曜日と金曜日のジョグは体調に合わせて時間を短くしてもOK
・ペース走は最低10キロを走り切ることができるペースで行なうこと。
・ロングジョグは無理のないペースで楽しんで走る

サブ4に向けた個別のトレーニング方法の詳細については、下記の記事でかなり細かく解説していますので、そちらをご覧になって頂ければと思います。

サブ4の理想体重(体脂肪率)についてのまとめ

記事のまとめ

  • サブ4を達成するためには、体重そのものよりも体脂肪率に気を付けよう
  • サブ4を目指すランナーは、体脂肪率12%~14.9%(女性は22.0~24.9%)を目指そう
  • 食事制限ではなく、トレーニングの量と質を高めて体脂肪率を落とそう
  • ロングジョグをトレーニングを取り入れて効率的にサブ4を達成しよう

体重については必要以上に気にする必要はありません。

普段のトレーニングの質を高めることで、自然とランナー体形に近づいていきます。

サブ4は全ての市民ランナーに達成の可能性があると思いますので、この記事を参考にサブ4目指して取り組んでいきましょう!

そして、サブ4を達成するためにはたくさん知っておかなくてはならない知識があります。

知らないと損するサブ4に関する役立つ知識【完全版】という記事で、わたしが持ちうるサブ達成に必須の知識を全て紹介していますので、併せて読んでいただけると、サブ4がさらにぐっと近づくと思います。

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