この記事を書いた人
- トレーニング方法が分からない
- そもそもLSDって何?
- どういう効果があるの?
実は、LSDの定義と効果をしっかりと理解すれば、LSDがサブ3達成の重要なトレーニングであることを証明できます。
何故なら、私もLSDの本当の意味を理解したうえでトレーニングした結果、サブ3を達成することができたからです。
この記事では、サブ3を達成する為に必要なLSDトレーニングについて、LSDの定義を始めに解説し、必要な理由と効果、具体的なトレーニング方法について、私の経験を踏まえて紹介させていただきます。
最後まで読んでいただければ、サブ3達成に向けた大きな武器を手に入れることができます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
そもそもLSDって、何?
LSDとは、Long Slow Distance(ロングスローディスタンス)の略です。
直訳すると、長い距離をゆっくり走るという意味になります。
そのままの意味でも間違いではないのですが、皆さんが誤解しがちな点がいくつかあるので、LSDの定義について説明したいと思います。
LSDの定義
まずはLSDの定義を3つにまとめました。
- 通常のジョグより1分遅いペースで
- 2時間以上走る
- 絶対にペースを上げない
この3つがLSDの定義となります。
ジョグより1分遅く
LSDで一番誤解されやすい点が、ロングジョグとの区別です。
ロングジョグとは、普段のジョグを単に長く行う練習のことです。
LSDは普段のジョグより、さらに1キロ1分程遅く走ります。
あえて、このゆっくりなペースで走り続けます。これがLSDの基本となります。
2時間以上走る
LSDを行う際は、距離でトレーニングを行うのではなく、時間でトレーニングを行ってください。
距離でトレーニングしてしまうと、どうしても速く終わらせようと、途中でペースを上げてしまいがちです。
距離を決めずに、トレーニング前に時間を設定してから走り出しましょう。
できれば2時間走れると効果が高いのですが、最低でも90分は走るようにしてください。
途中でペースを絶対に上げない
LSDはあえてゆっくり走ることを目的としています。
途中でペースを上げてしまうと、効果が半減してしまいます。
ペースを上げないように我慢しましょう。
しっかりペースマネジメントをすることもトレーニングの一環です。
LSDがサブ3達成に欠かせない理由
サブ3を目指している大部分の方は、スピード練習の質と量は充分なのに対し、土台を作るスタミナ練習に時間を割いていないように思います。
スピードが大事なのはもちろんですが、42.195キロをペースを落とさず走り切るスタミナも同じように大事ではないでしょうか?
市民ランナーがフルマラソンで目標タイムを達成できない1番の理由は、スタミナ不足からくる後半の急激な落ち込みによるものがほとんどだと思います。
25キロまでは割と楽に走れていたのに、急に脚が重くなってペースダウンしたことはありませんか?
このペースダウンをなくし、最後まで走るスタミナと脚筋力を養うトレーニングが、ロング走であり、LSDなのです。
LSDでスタミナの土台を作ることが、ロング走を楽に行えることにつながります。
また、ロング走の翌日にあえてLSDを入れることにより、疲労を抑えたうえでレースと同じような負荷を脚に与えることができ、脚筋力の大幅な向上が生まれます。
これはスピード練習では決して期待できない練習効果です。
こうして、ロング走とLSDの相乗効果でスタミナを作っていくことが、サブ3達成には欠かせないのです。
LSDの効果について
次にLSDを行うことによる具体的な効果を説明します。
具体的な効果として、以下の4点があげられます。
- 毛細血管の増大
- フォームの矯正
- 脚筋力の向上
- 精神的スタミナの向上
この4つについて、次から1つずつ解説していきます。
毛細血管の増大
人間の身体は、低い強度の運動を長く続けると、毛細血管がより身体の隅々にまで張り巡らされるようになります。
すると、血液に乗った酸素がより広範囲に身体にいきわたることになります。
酸素がより身体にいきわたることにより、乳酸がたまりにくくなります。
LSDを行うことで、長い時間走っても身体がより疲れにくくなるのです。
フォームの矯正
速いペースで走っている時は、誰しもがダイナミックなフォームになりますが、遅いペースで走ると、その人が本来待っているクセや、走りのぎこちなさが出るようになります。
LSDでは、ゆっくりの動きの中でクセを意識して走ることができるので、意識的に修正することができます。
このように、普段腰の引けているフォームを意識して腰高にして走ることで、フォームの改善が行われます。
筋持久力の向上
あえてゆっくり走ることにより、歩幅がせまくなり、一度のLSDで踏む歩数はかなりのものになります。
そうすることで筋持久力が格段にあがり、フルマラソンの土台となる足を作ることができます。
LSDで脚を作っておくことにより、より負荷の高いロング走もこなせるようになります。
精神的スタミナの向上
普段のジョグより1分も遅く走るLSDは、かなり精神的にきつい練習となるはずです。
しかし、これを続けていくことで、実際のレースで感じる距離の不安を消し去ることができます。
ロング走を行う時も、精神的余裕が生まれることでしょう。
サブ3を近づける効果的な
LSDトレーニング方法
ここからは、具体的なLSDのトレーニング方法を解説していきます。
私が実際にサブ3をした際に取り入れた方法をメインに紹介していきます。
ペース設定
まずはペース設定です。
目安のレベル | サブ4 | サブ3.5 | サブ3 |
1キロ当たり 目安のペース | 7分半 | 7分15秒 | 7分 |
ご覧の通り、かなり遅いペースで走ることになります。
あえてゆっくり走ることに意味があると思ってトレーニングに取り組んでください。
距離ではなく時間で走る
LSDの場合、距離は全く気にしなくてOKです。距離は無視してください。
目安の時間ですが、最低90分~最長150分程で、疲労度や前後のトレーニング計画とうまく調整しながら時間を設定もらえばいいと思います。
トレーニングの前半の内は、なるべく2時間以上走ることを目標にしてください。
レースに近づくほど、LSDトレーニングの重要性が下がっていきますので、設定時間を短くしていくといいと思います。
レース1か月前を目安に、LSDのトレーニングをストップするのがいいと思います。
私もレースの約1カ月前からLSDをやめて、ジョグに切り替えました。
腰高フォームを意識
LSDの効果でもふれましたが、LSDはフォームを矯正してくれるトレーニングです。
しかし、ぼんやり何も考えずに走ってしまうと、クセを助長するだけの逆効果なトレーニングとなってしまいます。
自分の走りのクセを常に意識し、腰高のフォームを作って走ることを心掛けましょう。
最初はきついかもしれませんが、これを耐えることができれば、体幹が鍛えられて安定したフォームを手に入れることできます。
できるようになるまで、我慢強くチャレンジしてください。
ロング走とセットで効果増大
これも実際に、私がサブ3を達成した際に取り入れたトレーニング方法です。
より具体的になるよう、私が実際に行なった、とある1週間のトレーニングメニューを紹介します。
土曜日にロング走を行ない、日曜日に続けてLSDを行ないました。
LSDをロング走の後すぐに持ってくることにより、
- 30キロ以降のフォーム改善
- より高い精神的スタミナ養成
- フルマラソンに耐える脚筋力
このような効果が期待できます。
実際にこの練習を取り入れたことで、私は距離に対するアレルギーがほぼゼロになりました。
疲労している中で行うので、フォームを維持するのがとても難しかったのですが、これを複数回繰り返したことで、レース時も最後までフォームを崩すことなく走り切ることができました。
このセット練習はとても役に立ったので、きついとは思いますが、ぜひともサブ3を目指す方に取り入れて欲しいメニューです。
最初は音楽やラジオを聞きながらでもOK
最初はあまりの退屈さで精神的に参ってしまうかと思います。
そんな時は、音楽やラジオを聞いたりして退屈を少しでも紛らわしましょう。
フォームとペースの維持だけ意識できれば、そこまで集中しすぎることはありません。
音楽を聞いてリラックスするくらいがちょうどいいかもしれません。
LSDを効果的に取り入れて、サブ3を掴み取ろう
いかがだったでしょうか?
LSDがサブ3達成に効果的だということが、なんとなくご理解いただけたと思います。
最後にポイントだけ再確認してみましょう!
- LSDとはLong Slow Distance(ロングスローディスタンス)
- あえてジョグより遅いペースで走り続ける
- 腰高フォームを意識して走ろう
- 2時間以上走ると効果的
- 最初は音楽を聞きながらでもOK
- ロング走と組み合わせで効果大
- LSDを行うことで毛細血管が増大
- LSDを行うことでフォームの矯正ができる
- LSDを行うことでマラソンの土台の脚が作れる
- LSDを行うことで精神的スタミナが養われる
LSDをトレーニングにうまく組み込んで、サブ3を掴み取りましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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