フルマラソンサブ3は99.9%の人が達成できる! 難易度・割合のハードルが高くても問題なし!理由をランニングアドバイザーが解説

こんな悩みはありませんか?
  • サブ3の難易度が知りたい
  • サブ3を達成している人ってどのくらいいるの?
  • サブ3は誰でも達成できる目標?
  • サブ3を達成する方法を知りたい
  • サブ3を達成する具体的な練習メニューは?

こんな悩みを、ランニングアドバイザーが解決します!

サブ3って、市民ランナーの憧れですよね。

私もランニングを始めて、サブ3という言葉を初めて聞いた時、達成できたらめちゃくちゃかっこいいんだろうな~と思っていました。

そのころは、まだ遠い夢の話のように感じていた「サブ3」も、サブ4、サブ3.5を達成するにつれ、段々と「夢」から「目標」に変わるようになってきました。

この記事は、そんなから目標に変わりつつある方にぜひ読んでいただきたい記事です。

記事構成

記事前半
  • サブ3の難易度について
  • 男女別の達成率
記事後半
  • サブ3達成の条件とは
  • サブ3のための具体的な練習方法

この記事を読んでいただければ、サブ3の難易度や達成率が理解でき、具体的なサブ3の達成方法も理解できるようになります。

ぜひ最後までお付き合いください。

目次

サブ3の難易度について

 

サブ3とは?

サブ3とは、フルマラソンを3時間未満で走り切ることを指します。

正式な呼称は「Sub-three-hours(サブスリーアワーズ)」です。

3時間「未満」が対象なので、3時間00分00秒はサブ3ではありません。

2時間59分59秒までが、サブ3の範囲ということになります。

 

サブ3の難易度

サブ3を達成したランナーは、2019年度の調査では男性におけるフルマラソン完走者の約3.4%という結果が出ています。

達成率3.4%って、かなり難しそうですよね? 

世の中の様々なことに当てはめると、

・税理士試験の合格率⇒18%
・ゴルフのシングルプレーヤーの割合⇒5~7%
・年収1千万以上の労働者⇒3.8%

こんなことよりさらに難しいっていうことになります。

 

ごめんなさい、ちょっと脅かし過ぎてしまいました…

実はそこまで高い壁ではありません。

日本でフルマラソンを完走する人は、毎年約30万人ほどいます。

その中で3%ということは、毎年9,000人がサブ3を達成していることになります。

毎年9,000人もがサブ3を達成していると聞くと、なんだかいけそうな気がしないでしょうか??

 

サブ3のペースってどのくらい?

サブ3をするためには、1キロ平均で4分15秒を下回るラップで走り切る必要があります。

1キロを4分15秒でラップを刻んだ時の、5キロごとのスプリット表をまとめてみました。

5km21分15秒
10km42分30秒
15km1時間03分45秒
20km1時間25分00秒
ハーフ1時間29分40秒
25km1時間46分15秒
30km2時間7分30秒
35km2時間28分45秒
40km2時間50分00秒
42.195km2時間59分20秒

このスプリット表を見てどう感じますか?

速く感じますか? それとも、なんとかいけそうな気がしますか?

 

1キロ4分15秒ってどんな体感?

サブ3のスピードに対して、実感が沸かない方も多いのではないでしょうか?

1キロ4分15秒の体感は、1キロを100mごとに分解してみるとよくわかります。

1000m⇒4分15秒(255秒)
    ↓
100m⇒25.5秒

100mを25.5秒で走る事って、おそらく健康な成人の方なら誰でも走れるスピードではないでしょうか?

小学生の時によくやった50m走で言えば、12秒75で走ればいいんです。

サブ3はすごいスピードで走っていると思われがちですが、スピードはそうでもありません。

この速度を42.195キロ持続する「スタミナ」こそがサブ3のキーポイントなんです。

男性のサブ3難易度
達成率・割合はどのくらい?

続いては、毎年ランナーズという雑誌が発行している「全日本マラソンランキング」に基づいて、男女別のサブ3達成率がどの程度なのかを調べてみましたので紹介したいと思います。

2019年度全日本マラソンランキング:男性編
  • フルマラソン完走者
    ⇒25万3,541人
  • サブ3達成者
    ⇒8,693人
  • サブ3達成率
    ⇒3.42%

このような結果となっています。

この結果を見てどう思われますでしょうか?

やっぱり難易度高いな~と思う方が多いと思いますが、人数にすると約8,700人の方が達成しています。

分母の25万人強の中には、そもそも記録を目指して走っていない方が半分以上いると思われます。

そう考えれば、サブ3を目指そうとしている分母はかなり小さくなります。

そういった意味でとらえれば、難易度と達成率は大分変わってくるのではないでしょうか?

仮にサブ3を目指している方が分母全体の4分の1なら、達成率は一気に10%を超えます。

だんだん身近な目標に思えてきませんか?

女性のサブ3難易度:達成率・割合はどのくらい?

続いては女性のランキングです。

2019年度全日本マラソンランキング:女性編
  • フルマラソン完走者
    ⇒5万9,506人
  • サブ3達成者
    ⇒340人
  • サブ3達成率
    ⇒0.57%

さすがに女性のサブ3達成率は1%を下回っています。

女性でサブ3を目指すことは、男性に例えると2時間40分~45分を目指すようなレベルと考えられます。

なので、まずは大阪国際女子マラソンの参加資格である3時間10分を目指し、それを達成した後に、再度サブ3を目指すステップにしていくといいのではないでしょうか?

サブ3は誰でも達成できる難易度なの?

 

誤解や批判を覚悟で、声を大にして言います。

健康な男性であれば、誰でも可能です!

何故なら、60代の男性でも、サブスリーをしている方がいらっしゃるからです。

例えば2019年度のマラソンランキングでは、60代でサブスリーをしている方が33人もいます。

  • 33人いるのか
  • 33人しかいないのか

どちらにとらえるかはあなた次第です。

どちらにせよ、健康な男性であれば、達成できる目標なのです。

ただし、条件が2つ存在します。

この条件さえ整えば、サブスリー達成は現実の目標となるでしょう。

サブ3達成に必要な2つの条件とは?

 

2つの条件とは

サブ3達成に必要な2つの条件

1.姿勢を良くする
2.線の練習をする

この2つです。

こんな条件なの? と思った方がたくさんいらっしゃると思います。

世間でよく言われているサブ3を達成する条件としてよく聞くのは、

  • 毎月300km走る
  • 筋トレや体幹を毎日する
  • 食事を節制する

こんな条件をよく聞くと思います。

別に間違いではありませんが、必要条件ではありません。

実際私が初めてフルマラソンで3時間をきった2012年の神戸マラソンでは、上記の3条件には1つもあてはまっていませんでした。

初サブ3を達成した当時は、

  • 月間走行距離200キロ
  • 筋トレは大嫌い
  • 毎日好きなものを食べていた

こんな感じでした。

こんなことを言うと、

「もともと才能があったんじゃないの?」とか

「どうせ陸上経験者なんでしょ?」

みたいに言われることが多いのですが、全然違います。

私は特段運動経験もなく、始めてのフルマラソンは2011年の湘南国際マラソンで、4時間40分掛かっています。

こんな私でもサブ3を達成できたのは、先程あげた2つの条件をクリアしたからだといます。

その2つの条件について、次から詳しく説明していきます。

 

サブ3達成の条件① 姿勢を良くする

姿勢が良くなれば、それだけで楽に速く走り続けることができるようになります。

逆に言うと、姿勢が悪いと速く走ることができません。

現代人は、スマホ病に罹っている

現代人は、スマートフォンやノートPCの影響で、カラダに変なクセがついてしまいました。

スマートフォンやノートPCを使い過ぎると、

  • 猫背になる
  • ストレートネックになる
  • 骨盤が後ろに倒れる

といったようにどんどん姿勢が悪くなってしまいます。

最終的にどうなるかというと、

姿勢の悪い女性

まさに「スマホ病」の一丁出来上がり! という姿勢になってしまいます。

これでは、とても楽には走れません。

なぜなら、この状態で走り出してしまうと、「ブレーキ筋」しか使えなくなるからです。

ブレーキ筋って?

簡単に言うと、

カラダの前側の筋肉

のことを指します。

逆に、カラダの後ろ側(背中側)の筋肉は「アクセル筋」と言われます。

ランニングでは、一般的に太ももの表側の筋肉である大腿四頭筋(だいたいしとうきん)がブレーキ筋と言われ、裏側の筋肉であるハムストリングスがアクセル筋と呼ばれます。

先程の女性のような、いわゆる

体幹が潰れた状態

で走ると、どうしても重心が後方に持っていかれます。そうなると、

  1. 接地時に、後ろ重心を前に起こす
  2. 接地した足で地面をけり、前方に進む

という2ステップを踏むことになります。体幹が潰れていなければ、1の動作は必要ありません。この無駄な動作が、結果的に楽に速く走れない1番の原因となるのです。

このブレーキ筋こそが、速く走ることを阻害している1番の原因となります。

逆に言えば、①のフォームが②になってしまえば、サブ3はすぐにでも現実的な目標に変わります。

①のフォームになれば、本当にびっくりするくらい楽に走れるようになるんです。

興味がある方は、姿勢を良くするためにはどうすればいいかを具体的に書いた記事があるので、そちらをご覧になってください。

 

線の練習をする

サブ3を達成するためには、

・練習計画を立てる
・1回の練習に明確な意味を持たせる
・練習と練習が線でつながるようにする

この3つの考え方が必要です。

やみくもに練習していたらサブ3を達成することはできません。

逆に言うと、きちんとした練習計画を作成して、実行することができればサブ3を達成することが可能です。

以下、詳しく解説していきます。

練習計画を立てる

まず最初に目標のレースに向けた練習計画を立てましょう。

それほど細かくする必要はありませんが、1週間単位でスケジュールを作っていきましょう。

実際に私がサブ3を達成した時の練習メニューの一部を紹介します。

こういった感じで、1週間ごとにスケジュールを作成していきます。

練習計画は、人生設計のようなものですので、必ず作成してください。

もちろん、体調や仕事の都合などで計画通りにいかないこともあると思います。

大事なことは、最初の計画にとらわれずに、常に計画を修正し続けることです。

1回の練習に明確な意味を持たせる

練習をする際に、

  • 距離
  • 時間
  • ペース
  • 場所

についてきちんと意味を持たせて練習をしていますか?

  • 今日は調子がいいからキロ4で15キロ走ろう
  • 30キロ走のつもりだったけど、調子がいいからこのまま35キロ走ろう
  • 明日はインターバルの気分だからLSDから変更しよう

こんな場当たり的な練習をしてませんか?

これでは練習と練習を線でつなぐことができません。

こういった練習を繰り返してしまうと、目標達成はどんどん遠くなります。

練習と練習が線でつながるようにする

フルマラソンの練習は、

  • 移行期
  • 走り込み期
  • 仕上げ期
  • 調整期

と4つのフェーズに分けることができます。

それぞれのフェーズで必要な練習内容は大まかに決まっています。

  • 移行期は余裕のあるロング走で土台を作る
  • 走り込み期は、移行期で作った土台の上にスピードとスタミナを別々に乗せていく
  • 仕上げ期は、土台の上に別々に乗ったスピードとスタミナを融合させていく
  • 調整期は刺激を入れて、レースに向けて調子を上げていく

それぞれの期ごとに合わせた目的にそぐわない練習をしても、効果が薄くなるどころか、逆効果になることすらあります。

各フェーズに合った練習をすることによって、それぞれの練習が線でつながるのです。

サブスリーを達成するための具体的な練習方法

サブ3を達成するためには、

・ロング走
・ペース走
・LSD
・ジョグ

この4つを上手く組み合わせて練習することが大切です。

それぞれの具体的な練習方法については、別の記事でまとめてありますので、下記の記事を参考にしてもらえば、サブ3の具体的な練習がばっちり理解できます。

まとめ:サブ3の難易度は高けれど、姿勢と計画を正して達成しよう!

記事のまとめ
  • サブ3とは、Sub-three-hours(サブスリーアワーズ)の略で、フルマラソンを3時間未満で走ることを指す
  • サブ3は1キロ平均4分15秒のペースで走り切れば達成できる
  • サブ3を達成している人は、男性で上位3.4% 女性で上位0.57%
  • サブ3はスピードではなく、スタミナが重要
  • サブ3は健康な男性なら、誰でも目標にできるタイムである
  • サブ3を達成するためには姿勢を良くすることが大切
  • サブ3を達成するにはその場限りの練習をしてはならない

サブ3は市民ランナーの憧れです。

憧れだけにするのではなく、健康な男性であれば誰でも「目標」にすることができます。

サブ3の1キロ当たりのラップは4分15秒で、100mに直すと25.5秒です。

これは誰でも走れるスピードです。

サブ3に必要なことは、「スタミナを持続させること」です。

スタミナが持続するような走り方を得るには

  • 姿勢の改善
  • 計画的な線の練習

この2つが必要となります。

やれるという思いが強ければ絶対に達成できますので、市民ランナーの憧れを掴みにいきましょう!

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